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語られない闇を語る

司法試験、大学受験、労働問題、社会問題などを中心に、あまり語られていない・語りつくされていない闇について語っていこうと思います。苦難と失敗から得た知見を曝け出していく予定です。

高齢フリーターの抱える闇

 ネットでは、「フリーターは楽でいいよな」と言って人を見下さないと生きていけないような人たちがいる。

 そこまでは行かなくとも、ただ労働時間が短かったり、業務上の責任が軽かったりするという点だけで楽だよなと思っている人がいる。

 

 

 確かにフリーター(あと二ートも)の方が楽な点もあるのは間違いないでしょう。

 睡眠時間が取りやすいところや、ノルマ地獄に怯えることがないところ、心身が壊れるほどの長時間労働が強いられないところなど社畜よりはマシな点もいくつかあります。

 

 しかし、楽かどうか判断するうえでは、他にも様々な考慮要素があるはずです。

 例えば、生涯賃金の高さ、将来の安定性、結婚できるか否か、子供をもうけられるか否かなど人生トータルでどれだけ幸福になれるかに関する事項も考慮すべきではないでしょうか。

 

 ただ単に労働時間が短いとかだけでは、考慮すべき様々な事項が考慮されていないし、妥当で合理的な判断ができているとはいえないのです。

 だいたい物事というものはそう簡単にはいかないものです。フルタイムで働かない→楽という単純な構造になるとは限りません(逆に言うと正社員だから幸福になれるというわけでもありません。)。

 

 私は社畜を辞めた人間ですが、フリーターになった今の方がむしろ抱える苦痛は大きいのではないかと思うことが多々あります。

 フリーターやニートが楽だと思っている方は、以下のフリーター(やニート)が抱える問題を見て、本当に楽なのかを考え直してください。

 

 

・自由にお金を使えない
 社会人であれば、いくら給料が低くても、ある程度は自由にお金を使えます。

 それにお金を使うのに、親だとか親戚だとかの目を気にすることもないわけです(ギャンブルに使う分にはその限りでないけども。)。

 

 しかし、フリーターやニートだと十分な収入はありません。親が多少は援助してくれるかもしれませんが、多くのお金を使うことはできないでしょう。 

 いわば中学生時代と同じような状態になるわけです。富裕層はそれでもいいかもしれませんが、一般家庭では欲しいものもろくに買えない状態になるわけです。

 アラサーになっても、欲しいものを自由に買うことすらできないとか苦痛以外の何物でもないでしょう。

 


・世間の目に悩まされる
 「人には様々な事情がある」というのは当たり前のことですが、そのことを世間の人々みんなが理解しているわけではありません。

 前に勤めていたのがブラック企業だったとか、病気で辞めざるを得なくなったとかで一時的にフルタイムで働いていないだけであっても、容赦ありません。

 様々な境遇を考慮できる頭がある人ばかりでないのです(変に気を使われるのもそれはそれでキツイものですけどね。)。

 

 それに、職業は何かということを聞かれるたびに気まずくなり、嫌な思いをするわけです。「今は無職だ」とか「今はフリーターだ」というのはすごく回答しづらいですからね。

 フリーターになったら、「どうでもいいところで職業聞くなよ」とつくづく思います。

 

 

・カードも作れない

 ニートでも作れると聞いたけど、楽天カード作れなかったぞ!

 誰だよ。私に嘘を教えたのは!

 

 

・将来の不安・焦りに悩まされ続ける

 日本は一度レールから外れると 一気に状況が悪化する社会です。

 一定以上の年齢になってしまった人は 、学歴があっても就職は容易でありません。特殊な能力や経験がある人でないと、優良企業への就職は難しいです。

 ましてや空白期間が長くなってしまった人はそうでしょう。フリーターはずっと続けられるものでもないですから、年をとればとるほど焦り、不安が体と精神を蝕んでいきます。

 

 

・劣等感に悩まされ続ける
 同級生は、出世して給料も上がる頃なわけです。
 結婚して子供を授かった同級生も出てくるわけです。

 焦りや不安も強いですが、それ以上に強い劣等感を味わうことになります。

 むこうは就職、出世、結婚、一人目出産、二人目出産、離婚(これはメシウマ)と経験しているのに、こちらは就職すら上手くいかない状況だと思い知らされるのです。

 

 

・人とのつながりがなくなる
 同窓会があったとしても、劣等感から出席できないのが大半でしょう。

 それに、立場が大きく違ってしまうと、どうしても仲が良かった人とも縁が切れるものです。こればかりはどうしようもない。
 有名企業で正社員でバリバリ働いている同級生は、仕事や結婚でどんどん人とのつながりを持っていくというのに、こちらは逆につながりをどんどん減らしていってしまうのです。

 

 

・大事な人に先立たれてしまう
 30歳が近づくと、両親や親せき、知り合いもそれだけ歳をとります。

 当然、誰かが病気になり、亡くなることも増えてきます。人生のリミットは容赦なくやってくるのです。

 安心させられないまま、孝行することができないまま大事な人に先立たれるというのは無念すぎるものです。
 私も数か月前、義理の叔父が亡くなりました。私が弁護士になるのをずっと楽しみにしてくれていたのに、遂にその姿を見せることはできないまま終わってしまった。無念以外の何物でもない。

 

 

・自分のいる世界のレベルが大きく下がる
 今までそれなりの大学に行っていた人は、周りもそれなりに良識がある人たちばかりだったわけです。

 しかし、フリーターになるとそうはいきません。学がなく良心や良識に欠ける人の割合は増えます。公立中学校と同じような物騒で無秩序で知性を欠く世界に戻されるのです。

 

 今までであれば、周りは学歴があり、社会から一定以上の評価を受け、将来の収入も十分にあるだろう人たちばかりだったでしょう。人を変に馬鹿にしたり、威張ったりする人は少なかったはずです。

 しかし、悲しいことにフリーターを取り巻く世界では、とにかく人を攻撃にしたリ、偉そうにしたリする人が多いです。普段は人から馬鹿にされる立場で惨めな思いをしている人たちが、立場が変われば今度は自分たちが馬鹿にする側に回る。そんな醜く低レベルな世界が待ち構えているのです。

 

 

・(一部の)低学歴の人間が攻撃をしかけてくる

 これまた悲しいことに、失敗した高学歴の人間を見ると、それ見たことかと攻撃してくる人たちというのが一定割合で存在します。

 「いい大学行っても就職できなきゃ意味ないだろ」などと嘲笑するのは日常茶飯事。

 少しでもミスをしようものなら親の仇かという形相で「勉強できても仕事できなきゃ意味ない」などと言う人がいます。

 実際には高学歴の人間の方が仕事ができていたとしても、容赦なくレッテルをはり付けてくる。そういうコンプレックスをこじらせすぎた人が残念ながら割といるのです。


 私は外面だけは良いので謙虚だと高評価を受けることが多いですし、まだ丁重に扱われている方だと思いますが、それでも高学歴ならだれでも敵というバーサーカーみたいな人はいますからね。自分が態度や対応を変えるだけでは、この手のバーサーカーみたいな人はどうにもできません。

 

 

 結論。

 社畜も酷いけど、フリーター(とニート)もどっこいどっこい。

 会社を辞めても楽じゃない。