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語られない闇を語る

司法試験、大学受験、労働問題、社会問題などを中心に、あまり語られていない・語りつくされていない闇について語っていこうと思います。苦難と失敗から得た知見を曝け出していく予定です。

非正規社員を馬鹿にする意味不明な風潮

労働、ブラック企業

 ネットには非正規労働者を馬鹿にする言論であふれているが、これはネットに限った話ではない。

 人を馬鹿にするというのは何とも愚かな行為であり、とても大の大人がするべきではないはずなのだが、現在の日本でも平気でそういう愚かな行為が行われている。

 


 特に非正規社員に暴言を吐いたり、ぞんざいに扱ったりする経営者は非常に多いだろう。
 どうやら「ぞんざいに扱っても代わりがいるから」というのが理由なようだ。

 しかし、代わりがいるということが人にひどい仕打ちをすることを正当化する根拠にならないのは明らかだ。気持ち悪い子ならいじめていいわけではないのと同じことである。

 それに、人が嫌がることをしてはならないなんて小学生でもわかることである。

 なのに、大の大人がどうしてそんなことすらわからないのだろうか。私は疑問で仕方がない。

 

 また、非正規社員を雇うことで、会社は必要な時だけ必要な人員を配置することができるという多大なメリットを享受している。
 長い目で見れば不景気は続いているため悪い労働条件でも非正規社員は働いてくれるし、日本では非正規社員の賃金を正社員のそれに比べ不当に安く設定することが野放しにされているため、不当に安い賃金で働かすこともできている。※1※2

 

 要するに会社の目から見れば、非正規社員の人々は、安価で働いてくれて人件費カットに寄与しているありがたい人材なのである。

 そう考えれば、本来経営者は、会社のために安価で働き利益を与えてくれる非正規社員に感謝するべきであり、感謝の気持ちとして丁重に扱うべきではないだろうか。

 

 

 他国の人々のことはよく知らないが、日本人であれば、自分のために活動してくれて自分に利益をもたらす人は丁重に扱うというのが当然なはずだ。

 それなのに、現実には代わりがいるからいう理由で非正規社員にやりたい放題をして散々馬鹿にする経営者が非常に多い。


 「日本人はまともな人が多い」という幻想を口にする人は多いが、ネットで非正規社員の人が語る話を聞くと、どこも傲慢でクズな人間が多いようだ。それに外国人の声も耳にしやすくなった現在では、外国人労働者が散々日本人の横暴について語っている。「日本人は奴隷のように人を使う。これが母国ならすぐ暴動が起きている。」なんて笑えない話を聞くのも珍しくない。

 

 本来感謝すべき相手に対し、どうしてこうも傲慢な態度を取りぞんざいな扱いをすることができるのか。同じ日本人とは思えないような人が多くて悲しい限りである。

 ネトウヨの人たちは勿論のこと、善良な日本人の方は、「こんな人間日本人じゃない、日本の美徳を貶める非国民だ」と声を大にして糾弾すべきではないかと常々思う。

 


 あと、経営者だけならまだしも、他の社員も非正規社員を馬鹿にすることが多い。
 悲しいかな現代の日本では、非正規社員を見下して悦に入らないとやっていけないような人が非常に多いし、同じ労働者同士でいがみあい足を引っ張り合うことも多い。

 このことはもはや説明する必要もないだろう。ネットをちょっと見ただけでも、同じ労働者が非正規社員を馬鹿にするコメントはうじゃうじゃ出てくる。

 人間であればたまには人を小ばかにしたくなるときもあるかもしれないが、ここまで人を見下したがるのは理解不能なレベルだ。そこまでこの世界は荒んでしまったのかと諦観の域に達しそうなほどだ。

 

 それに非正規社員は上で述べたように、雇用の調整弁として機能してくれることで会社の利益になっている。非正規社員が安価で働き会社に利益をもたらすことで、会社がつぶれることなく経営不振に追い散ることなく、正規社員の人たちが生活していけている側面もある。
 それなのに、社員に同情するならまだしも、馬鹿にするというのは一体どういうことなのだろうか。恩をあだで返すとはこのことなのだろうか?

 

 

 現在は、非正規雇用は自己責任、給料が低い非正規は馬鹿にしてよいという謎の風潮が根強くある。
 しかし、人は病気もすれば事故にも遭う。リストラだって経験する。誰でも非正規になることなんてありうるわけであり、実際非正規になる人なんていろいろ訳ありの人が多いわけだ。例えば↓の人なんて、日本で二番目か三番目に凄い一橋を出ていても病気でこのありさまだ。

非正規女性が見た「自己責任」で傷つけあう社会 - 一橋を出てニートになりました

 運さえ悪ければ自分が逆の立場になっていた、それに明日は我が身だ。

 なのに、そんな当たり前のことすら理解せずに、なんでもかんでも自己責任と言って偉そうにするのはまともな人がすることではないだろう。


 そもそも、雇用体系が違う、賃金が違う。たったそれだけの話である。

 使用者、高所得者からしたら、どちらも低所得の労働者であって五十歩百歩じゃないか。
 それに、この広い宇宙の中の長い歴史からすればあまりに些細すぎてどうでもよい違いでしかない(さすがに話のスケールを広すぎたわ)
 そんなしょうもない差をもって他人を馬鹿にするのは、くだらなくて愚かなことであるに決まっている。

 


 私としては、日本人の民度をこれ以上下げるのはやめてくれ、これ以上日本を腐った国にするのはやめてくれと思わずにはいられない。

 右翼の方は当然そうだが、まともな日本人も、非正規労働者を馬鹿にする人たちに怒りを覚えなければいけないのではないだろうか。

 


※1:日本では女性がバリバリ働くのが難しかった時代が長く、一度退職した女性は優秀であっても安い給料で働くしかないことが多かった。そのせいで安価で優秀な人材を雇用するのが当たり前となってしまい、非正規雇用の賃金は低いままになっている。保育士や看護師などが需要の割に賃金が低いままなのもこのことが影響している。


※2:一応、非正規雇用正規雇用では、配転の有無などの点で違いがあるが、多くはそういうことだけは説明がつかないほどの賃金格差がつけられている。
 不当な賃金格差を禁止するパートタイム労働法10条に思い切り違反している気しかしないし、社会通念上もしっかり働いてくれた人には見返りとして十分な賃金を与えるべきであるといえるが、労基が仕事をしないため不合理な賃金格差は放置されたままだ。
 法律上も条理上も、業務内容に見合わない安い賃金で非正規雇用をすることは本来許されてはならないはずなのだが、日本ではそれが差別とも思わない人が多く常態化してしまっている。