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語られない闇を語る

司法試験、大学受験、労働問題、社会問題などを中心に、あまり語られていない・語りつくされていない闇について語っていこうと思います。苦難と失敗から得た知見を曝け出していく予定です。

裁判所が平然と女性優遇採用をすることは許されるのか

 日本では、「2020年までに女性管理職3割」という目標が国レベルで挙げられていますが、この目標を立てるにあたっては、様々な批判や懸念が言われてきました。※1

 

「数合わせのために女性というだけで無能であっても昇進してしまう。具体的な数値を盛り込むべきでない」

「優秀な男が本来つくべきポジションに下駄をはかせてもらった女が就いてしまう」
「結果の平等ではなく、機会の平等を図ることで男女平等の実現を目指さないと逆差別になる」
「教育により本人や社会の意識を変えていくことで解決すべき問題」

「本当は実力で立場をつかみ取った女性まで、数合わせで下駄をはかせてもらった扱いされてしまう」


 など、もっともと思われる批判や懸念も多くあったわけですが、なんだかんだで「管理職3割」目標が国家の方針として決められてしまいましたし、今後は正当性もなく女性が優遇され問題視されることも増えるおそれがあります。

 昔は正当性もなく男性が優遇されていたわけですが、今後は逆になるおそれがあるわけです。現在の若い男性層にとってはいい迷惑ですね。
(何故、過去の問題が解決されてきつつあると思ったら、一気に逆方向に走って、逆の問題を引き起こしてしまうのか。)

 

 といいますか、一部の市役所や裁判所事務官などでは既にその事態が発生しています。
 一部の市役所や裁判所事務官では、あからさまに合格者の男女比がおかしいこととなっており、市民や社会のコンセンサスがあるか怪しいにもかかわらず、女性優遇採用と思われることが平然と行われています。

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 今回は、その中でも、特に社会の公平や公正を守るべき立場にある裁判所において、女性優遇採用が平然と行われてよいのかという話をしたいと思います。

 


○そもそも本当に女性優遇採用なんてあるの?
 なぜかここ数年のデータが見つからないのですが、平成22年のデータでは以下のような状況でした(男女比を公開していない気がするのですが、隠ぺい工作なのですかね?)。合格者比はおおむね男4:女6のままなので、おそらく現在も同じような状況だと思います。
男性受験者 8230   一次試験合格者 2331  最終合格者 403 
女性受験者 3342   一次試験合格者 715  最終合格者 614 


 一部市役所の事務職と裁判所事務官以外では、面接試験でここまで男女差が出ることはないので、さすがにここまでの差があるというのを見ると、ポジティブアクションアファーマティブアクションが取られていると見るのが普通でしょう。

 

 予備校や2chなどでも、裁判所事務官は男女で合格難度が大きく違う扱いになっていますし、実際に、「リア充で他の公務員試験で内定を取りまくっていた友人(男)が裁判所事務官だけ落ちた」「あまり面接で喋れず涙したのに、なぜか受かった(女)」といったコメントも珍しくありません。
 2ch情報をどこまで信用していいかはかなり怪しいですが、私の周囲を見ても確かにそういうところはありますし(私の友人は男(イケメン)でも受かったので受かる人は受かるのでしょうが。)、合格者の割合を見るとでたらめは思えないのが悲しいところです。

 


○こんな状態になっている要因として考えられること
 「そうはいっても天下の裁判所が差別なんてするはずない!」と思う方は多いでしょう。

 そこで、女性を意図的に優遇している以外の要因も考えてみましょう。

 

・女子受験者のレベルが高い
 (他のコメントなどを見る限り)男性差別論者にしか見えない人がよく「男はレベルが低い。女はみな優秀なだけ」ということを言っていますが、はたしてそうでしょうか。

 確かに、「男女どちらがより口が上手いか」と言われると、女性の方がより口が達者であることは多そうですし、絶望的なほどのコミュ障もどちらかといわれると男性の方が多い気はします。

 とはいえ、世の中には、コミュ力が高く責任感が強くいかにも仕事をしっかりやってくれそうな男性もいますし、引っ込み思案でおとなしくコミュ力があまりない女性もいるわけです。あくまで程度の問題の差で、裁判所事務官の合格率の差を説明できるほど男女の面接のうまさに差があるとは考えられないでしょう。

 

 それに本当に女性ばかりが面接強者であるならば、事務職以外の公務員でも女性がもっと高い合格率になっているはずですし、あらゆる自治体の面接試験で女性の方がパフォーマンスが圧倒的に良くないとおかしいのではないでしょうか。

 優秀な男子学生は、民間企業を受けたり、ロースクールに進んだりしがちという傾向はあるかもしれませんが、それでもここまでの差が出ることの説明には到底なりえないでしょう。男子受験生を馬鹿にするのはやめるべきです。

 


・面接官に下心がある
 裁判所事務官の試験でも、面接官は男性割合が高いでしょうし、おじさんに下心がるだけで優遇しているわけではないというのも考えられます。
 とにかくおじさんというのは、若い女に甘く、男にはぞんざいな態度をとりがちなので、ゲスな感情が作用してこんな状態になっている可能性があります。

 とはいえ、そんな面接官は一部に過ぎないでしょうし、もしそういうことがあったとしてもそれはそれで女性優遇といえるでしょう。

 


・事務職なんて女の仕事や。男なんて来るな
 これは、男性の就職を妨げている点で男性差別ですが、背景に「事務職なんて誰でもできる仕事なんて女にやらせとけばええんや」などという女性蔑視思想があるので女性差別でもあります。
 田舎では今でも上のような女性蔑視思想が根強いですし、田舎に限らず民間の一般職や事務職は女性しか事実上採用されなかったりします。

 

 今や合理性や正当性はほぼないと思うのですが、「総合職は男の仕事、一般職(事務職)は女の仕事」という固定観念がこのような状況を招いている大きな理由の一つではないでしょうか。
 今では、「総合職は基本男、特別優秀なら女でもよい」という流れに変わってきているので多少マシにはなってきていますが、「一般職(事務職)は女」という部分だけは変わっていないので、男性受験生が割を受けているという格好になっているのかもしれません。

 実は、女性優遇という思想に基づいて動いているわけではないのに、不当な固定観念から結果的に女性優遇の結果が生じているというのが真相の一部かもしれません。

 


○結局、合理性や正当性はあるのだろうか
 とりあえず、以上のことをまとめると、次のことが言えると思います。
・裁判所事務官の試験では女性優遇採用が行われていると強く思われる
・「男は総合職、女は一般職」という不当な固定観念ポジティブアクションからそのような事態になっていると考えられる

 

 ただ、男は総合職云々という話は、今や公務員の世界に関しては男女関係なく総合職での採用が行われていますし(むしろここでも女性採用目標があるので女性が優遇されがち)、その分、男女関係なく一般職の採用も行わないと正当性がないのではないでしょうか。

 

 また、女性の活躍という点では、女性を優遇して採用するのがよいかもしれませんが、「男性を活躍させなくてよい」という合理的な理由にはなりえないですし、少子高齢化という観点では母子を養ってくれる男性こそむしろ優遇すべきなんじゃないかという話にもなってしまいます。

 

 それに民間企業で女子学生は割を受けているから公務員で女性優遇にすべきという話もありますが、公務員志望者からすれば「公務員で調整するな。民間企業で男女平等を実現することで解決しろ」という話でしょう。そもそも、現在では女子の方が就職率はよいですからね。

平成27年度大学等卒業者の就職状況調査(4月1日現在):文部科学省

 

 他には、「昔女性は不遇だったから、今優遇しろ」という意見もありますが、昔の女子学生が割を受けていたからと言って今の男子学生に割を受けさせることに正当性があるとはいえないでしょう。昔の男子学生に割を受けさせろという話です。

 

 あと、ポジティブアクションアファーマティブアクションを行うこと自体は、十分検討の余地があるのですが、逆差別の問題を生じさせるほどの重大な決定をなあなあで行うことは許されないでしょう。
 市民や社会のコンセンサスが得られた上で、そういうことは実施すべきです。

 ちゃんと国民が納得しているのであれば、女性優遇も堂々とやればいいですが、特に合意がないどころか議論もなされていないのにしれっと女性優遇をすることは許されません。

 

 昔は今ほど男子の就職が悲惨な状況ではなかったので、なあなあで女性ばかり採用していても許されたのでしょうが、今の時代はそうはいきません。失われた20年以上を経て、男性も一般職や事務職を強く希望しているのですから。

 男性優遇が過去に問題とされたのと同様、この問題も問題視されなければおかしいのではないでしょうか。

 


 日本社会というのは、女性差別に対してはとにかく大問題になりますが、それ以外の性別への差別は無頓着ですし、女性に謎の優遇がなされていても問題視されることはあまりありません。

 最近の日本では、女性ばかり得していると言われがちですし、実際男性の幸福度も低い(こんな国は中国韓国ぐらいですし、儒教の責任は重い。)ですが、なあなあで正当性もなく女性優遇が平然と行われるのだからそれも当然ですね。

 いつになったら、昔の感覚のままなあなあで問題なことが行われているのを改善しようとするのでしょうかね。

 

 この手の問題は、昔は男女でどういう仕事をするかすみわけされていた→昔男性が行っていたことを女性もできるようになる→しかし、女性が行っていたことを男性はできないまま(ある種の特権化+女性のみその特権にありつける)という構造なのでしょうが、最後の部分は突き詰めて問題視してくれる人が少ないので(昔のおかしい感覚のまま問題とすら思っていない)、当事者の不満がくすぶったまま問題が放置されてしまうのです。