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語られない闇を語る

司法試験、大学受験、労働問題、社会問題などを中心に、あまり語られていない・語りつくされていない闇について語っていこうと思います。苦難と失敗から得た知見を曝け出していく予定です。

数学って受験科目として本当に必要なのだろうか。どれだけ必要なのだろうか

大学受験、受験一般 社会

 現在でも、一定レベル以上の国立大学の一般入試では、理系はもちろんのこと文系であっても二次試験に数学がかせられます。

 文系はまだ数3がない分ややマシではあるものの、数学ができないばかりに私立に行く人は多いですし、受験生にとっては明らかに重い負担となっています。

 

 勿論、数学ができるにこしたことはないですが、そこまで重い負担を背負ってまで数学を学ぶべき必要性はあるのでしょうか。

 数学に熱い思いを持っている人に怒られるかもしれませんが、数学が受験科目として必要なのか個人的に思うことを書きたいと思います。※1

 

 

1.入学後に数学の素養が直接必要となる学部は少ない

 工学部や理学部では入学後も数学が重要になってくると思いますし、経済学部も数学ができない人でもなぜかどうにかなっていますが、学問の性質上本来必要性は高いはずです。

 これらの数学の学習がもろに必要となる学部については、大学入学時にある程度数学の能力を身に着けてもらわないと困るので、入試科目として数学を必要とするのは十分にわかります。

 

 しかし、法学部や文学部などで数学を使う場面はまずないでしょうし※2、理系に分類される医学部や薬学部などでも数学を必要とする場面は果たしてどれだけあるのでしょうか。せいぜい一部の分野にすぎないでしょう。

 入学後に数学の能力が必須となったり、能力があると重宝したりしないのであれば、わざわざ入試科目として数学を必須にして、数学の能力を問う必要性は低いのではないでしょうか。せいぜい選択にすれば事足りるのではないでしょうか。

 

 

2.どうせなら他の能力を高めて入学させた方がいいのでは?

 残念ながらこの世界では時間も体力も有限です。何か一つのことに努力すれば、それだけ他に費やせたはずの時間・労力が失われてしまいます。

 当たり前のことではありますが、数学の学習に一生懸命になればなるほど、本来ならば英語や物理、化学、生物、日本史、世界史、地理、倫理政経など他の科目の学習や、受験科目以外の学習をできたはずの時間と労力が失われてしまうのです。数学のせいで失われた3000時間超の時間を私に返してくれ!

 

 数学が大事ではないとは言いませんが、学部によっては数学よりもしっかり学ぶべき科目があるでしょうし、より優先して深く学習すべき科目があるのではないでしょうか。

 例えば、医学部でしたら、数学を徹底的にやるより、センターだけしかやらなかったりセンターですらやらなかったりする生物に力を入れる方が、後の大学での学習や医師になった後に役立つことが多い気がします。

 また受験科目に限定しないなら、英語に加えてドイツ語やフランス語などを学習した方がいい場合もありそうですし、社会科学系であればそれに加えて法学、政治学、倫理、哲学、社会学、経済学、経営学など幅広く知見を吸収する方がベターでないかと思います。

 

 どうせなら、数学の代わりに他の科目を受験科目として選べるようにし(二次試験の科目を理科三科目にしたり、日本史や世界史、倫理政経を入れたりする)、他のことに力を入れさせた方がよいのではないでしょうか。

 

 

3.数学でチェックしている能力を他の科目でチェックすればいいのでは

 そうはいっても、数学のおかげで論理的思考力のある学生を選抜できている、数学があるからこそ大学入学後に複雑な思考が求められる難関な学問についてこれる学生を見極められるという反論が出てくることでしょう。

 

 しかし、論理的思考力は、国語の読解問題や世界史の長文の論述問題など他の科目でも育むことができますし、国語や世界史で審査することができるでしょう。数学を必ずやらないといけないというほどではないと思います。

 また、難しいことにもついてこれる学生が欲しいというなら、これまた他の科目の難解な問題でその能力を問えばいいのです。別に数学を使わずとも、欲しい学生は選抜できるのでないでしょうか。

 

 実際、慶応や早稲田ほどの大学でも文系では数学を必要としていないです。阪大文学部も二次試験で数学の代わりに地歴を選択可能です。

 これらの難関大学の一般入試でも、数学なしの選別は行われており成功しているのです。

 慶応や早稲田で上手くいくなら、同じぐらいのレベルの大学でもうまくいくのではないかと思えてきますし、社会科学系の学部であれば、英国数の3科目より英国地歴or倫理政経の3科目の方が大学で学ぶ内容とよりリンクしていて良いのではないでしょうか。東大みたいに地歴2科目にしたり、一橋みたいによくわからん融合問題を出したりするのもありかもしれません(それやると極端に難しくなってしまう気もしますが。)。

 医学部や薬学部なら、逆に学生の負担が増し併願が困難になりそうですが、いっそのこと数学の代わりにさらに1科目理科追加とかの方が将来に役立つのではないでしょうか。

 

 

4.推薦入試以外も科目変更の議論を

 最近は推薦入試のことばかり話題が集まりますが、難関と言われる国立大学に関してはいまだに一般入試での入学者が多いわけで、一般入試の制度をより合理的なものに変えていく必要があると思います。

 個人的には数学を必須でなくしたほうがいい学部がいくつかあるのではないかと思いますし、経済以外の社会科学系学部については数学の代わりに地歴や倫理政経を選べるようにしたほうが良いと思っています。

 

 少なくともあそこまで難しい数学の問題をやらせる意味がどれだけあるのだろうと思わざるを得ません。別に二次試験でなくセンターだけでも良いのではないでしょうか。

 同じく論理的思考力を問う科目であり、さらにあらゆる学問や学習の基礎となる国語を二次試験で必要としない学部も少なくないわけですし、それなら数学だってセンターだけでいいじゃないかと個人的には思います。

 

 難しい論述をガンガン求めていけば数学がなくなっても入試全体の難易度が極端に下がることはないでしょうし、推薦入試の導入を機に一般入試の受験科目の見直しがあっても良いのではないかと感じます。

 

 

※1:大衆教育としては、数学の素質がある者に自覚を持たせ数学の能力を伸ばしやすくできる、数学を必要とする職に就くものにとって早期教育が実現できる、論理的思考力を育める点で一応数学をやる必要性は高いと思っています。

 確率がわかっていないギャンブル脳の人やスピリチュアルに走る人は少なくない気がしますし、必要十分条件帰納を理解していないせいで意味不明な推論をするような人も多いと思うので、意外と社会生活でも数学で得た知見は大事かもしれません。

 

※2:一応、法学も論理を駆使する学問ですが、合理的な根拠づけを追求し妥当な解を模索する社会科学の論理と数学の論理は性質が異なっている気がしてならないですし、慶応早稲田を含む私立大学の法学部の多くは数学を選択することなく受験できているので、数学の能力は別に無くても問題なさそうです。